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食物アレルギー児に特化した子ども食堂 原因物質除いておいしく

(2018年1月7日) 【中日新聞】【朝刊】【滋賀】 この記事を印刷する

小児保健医療センター(守山)

画像おいしそうに食事をする子どもたち

 食物アレルギーがある子どもや家族に誤食の不安なく外食を楽しんでほしいと、県立小児保健医療センター(守山市)の看護師らが、患者を対象とした「子ども食堂」を6日、守山市で初開催した。全国の運営者連絡会「こども食堂ネットワーク」(東京)によると、食物アレルギー児に特化した子ども食堂は「全国で初めてではないか」という。 (鈴木啓紀)

画像この日並んだメニュー。アレルゲンを除去しながら、栄養のバランスにも配慮されている=いずれも守山市下之郷の市社会福祉協議会で

 この日はさまざまなアレルギーがある1〜8歳の17人と家族が参加。プルコギ、肉団子スープ、キノコの炒め物、ごはん、りんごの5品が並んだ。卵、乳、小麦、エビ、カニ、そば、落花生の7大アレルゲン(食物アレルギーの原因物質)は使わないほか、事前申告があったキウイやメロン、マンゴー、ゴマなども除いた。

 卵、魚、そばのアレルギーを持つ彦根市の幼稚園女児(6つ)は「プルコギがおいしかった」と笑顔。母(33)も「正月に入店を断られ、外食がおっくうになっていた。周囲にアレルギーがある子どもが少なくなってきているので、こういった取り組みはありがたい」と歓迎した。

 食堂は、患者らの相談に乗る「小児アレルギーエデュケーター」の資格を持つ看護師らでつくるボランティア団体「スマイルシード」が運営する。2回目は3月末に開き、チキンカレーやサラダを提供する予定。対象はセンターの通院者に限るが、4月以降の開催時には広く参加を募る方針という。

 医療センターの看護師、笹畑美佐子さんは「アレルギー食はまずい、色みが悪いといったイメージを持たれがちだが、工夫次第でおいしく食べられる。お母さんたちからも食堂をつくりたいという声が上がるようになれば」と期待。同センターの小児科医、楠隆さん(59)は「アレルギーに悩んで孤立しがちな親子が、人間関係をつくる一つの手段になる」と開催の意義を強調した。

 農林水産省が全国274カ所の子ども食堂を対象に行った調査によると、アレルギーの原因となる食品を除いた別メニューを提供する食堂は19%、あらかじめ代表的なアレルゲンを除いたメニューを提供する食堂は9.9%。一方、食物アレルギーがある人の参加を断ると回答した食堂も17.5%あった。

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