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関節リウマチ陽性、進行が不安

紙上診察室

(2018年1月9日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

Q 関節リウマチ陽性、進行が不安

 膝に水がたまり、整形外科で関節リウマチの血液検査をしたところ2項目が陽性でした。今は朝の手のこわばりが十数分続く程度ですが、病気は進行するのでしょうか。 (女性・54歳)

A 症状が続けば専門医へ

 関節リウマチは免疫の異常によって手や足の関節に炎症が起きる疾患です。最初の症状は手指に起こることが多く、関節の腫れや痛みは診断でも重視されます。朝の手のこわばりも典型的な症状で、1時間以上続く場合は診断の材料になります。

 進行すると関節が破壊され、変形や痛みで日常生活に支障を来す場合もあります。関節炎のほかに微熱や貧血などの全身症状を伴うこともあります。30〜40代の女性に多く発症するとされますが、最近は高齢になってからの発症が増加していると指摘されています。

 診断では関節症状に加え、血液検査(リウマチ因子・抗CCP抗体や炎症反応)、家族歴などを用います。リウマチ因子と抗CCP抗体が陽性反応の場合は「今後発症する可能性がある」と考えますが、持続した関節炎の症状がなければ関節リウマチとは診断しません。膝の関節に水がたまったのは、ほかの疾患の可能性もあります。

 関節リウマチは早めの診断と治療が重要です。基本の薬物療法などを十分に行うことで進行や炎症を抑え、障害の発生を予防できます。しかし診断前は投薬は行いません。副作用があるほか、発症の予防が証明された薬は今のところないからです。将来発症する可能性は陰性反応の方よりも高いと考えられるため、関節症状が現れたときには速やかに専門医を受診してください。(名古屋大病院長、整形外科教授)

画像石黒 直樹さん

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