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メタボ防ぐ新タンパク質

(2018年1月30日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

神戸薬科大教授ら発見

 メタボリック症候群や糖尿病の発症を防ぐ新たなタンパク質「Fam13a」を、神戸薬科大(神戸市)の江本憲昭教授と池田宏二准教授のチームが発見した。

 成果は30日以降の米科学アカデミー紀要電子版に掲載。体内の血糖値を下げるホルモン「インスリン」の正常な作用を助けるタンパク質で、発症を予防する新しい治療薬の開発につながると期待される。

 チームによると、人は太ると脂肪細胞が肥大してインスリンの作用が弱まり、メタボリック症候群などの発症リスクが高まるが、肥満でも健康な人もいるため、これまでは肥満と発症の詳細なメカニズムは解明されていなかった。

 チームは、通常のマウスを太らせた際に脂肪細胞で極端に減少するFam13aに注目。分析した結果、インスリンが正常に作用するのに必要な別のタンパク質が分解されるのを、阻害する働きがあることが分かった。

 遺伝子を操作して、Fam13aが欠損するようにしたマウスは、普通でも軽いインスリンの作用不全が見られ、肥満させると、血糖値が著しく上がるようになった。

 一方、脂肪細胞にFam13aが多くできるようにしたマウスは、血糖値が上がりにくく、糖尿病などになりにくかった。

 池田准教授は「マウスと同様のメカニズムが人にもあると推察できる。太ってもFam13aが減少しないような新薬の開発に生かしていきたい」と話している。

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