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発症前リスク告知 問題も 認知症検査 新手法利用 限定的か

(2018年2月1日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

 高齢化の進む日本ではアルツハイマー病対策は急務だ。今回開発された検査の新手法が実用化すれば、初期の発症者をいち早く診断して手当てできる可能性がある。だが、発症前のリスクだけを告知することには問題も多く、一般の人が広く利用するまでの道のりは遠い。

 アルツハイマー病は、問診や認知機能テスト、画像診断などを組み合わせて診断している。新手法なら、患者の負担は小さく検査も受けやすい。

 発症初期で診断が付けば、病気の進行を遅らせる薬を早めに用いたり、本人や家族に心の準備を促したりする時間的余裕が生まれるだろう。

 一方で、根本的な治療薬がまだ登場していないという重い現実がある。

 新手法による手軽な検査が広く普及すれば、「リスクは高いが発症はしていない」という人が一定数見つかるはずだ。そういう人々に、医療側はどう対応するのか。

 異常なタンパク質が脳にたまっても発症するとは限らないし、このタンパク質がたまらないタイプの認知症もある。

 国内の一部の大病院では、大がかりな装置を用いた高額な検査で、新手法とほぼ同じ診断が可能だ。関連学会はガイドラインで「無症状での検査は不適切」とする。新手法は当面、治療薬の研究や開発での利用にとどまらざるを得ない。(共同・中沢祐人)

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