つなごう医療 中日メディカルサイト

〈味な提言〉(16) オリゴ糖 腸内環境調整に一役

(2018年2月4日) 【中日新聞】【朝刊】【愛知】 この記事を印刷する

愛知学泉大家政学部准教授・管理栄養士 岡本康子さん

 読者の皆さん、お元気でお過ごしですか。NHKスペシャル「人体」をご覧になっていますか。「体中の臓器が、互いに情報を交換することで私たちの体は成り立っている」という新しい人体観を、最先端の電子顕微鏡映像やコンピューターグラフィックスを駆使して紹介しています。

 1月14日放送分の「万病撃退!“腸”が免疫の鍵だった」では、腸は毎日の食事から栄養や水分を大量に体に取り込む消化・吸収の要というだけでなく、私たちを万病から守る全身の「免疫力」をつかさどっていることを、最新の研究から明らかにしていました。全身の7割もの免疫細胞が腸に集い、「腸内細菌」たちとメッセージをやりとりしているというのですから、びっくりしますね。

 この連載も前回から腸のパワーに焦点を当てています。健康を維持する善玉菌優勢な腸内環境に整えるために、プレバイオティクスのオリゴ糖も一役を担っています。

 オリゴとは「少ない」という意味を表しており、オリゴ糖は別名・少糖類とも言われている糖質の一種です。すぐに消化吸収されてしまう単糖類は、血糖値を急上昇させ、脂肪蓄積ホルモンであるインスリンの分泌を促進します。一方、オリゴ糖は人体にオリゴ糖を分解するための酵素がないため、胃や小腸で分解されず、そのまま大腸に届けられるという性質を持っています。オリゴ糖は通常1グラム当たり約2キロカロリーで、1グラム当たり約4キロカロリーある砂糖の半分のエネルギー量です。

 オリゴ糖は食品にも含まれますが、食品だけで毎日の目安量(3〜15グラム程度)を取るのは難しいようです。オリゴ糖はアレルギーにも効果があるとの研究もあり、砂糖の代わりに市販のオリゴ糖を料理や飲料に使うのもよいかと思います。

 主に生理作用に関わる生体調節機能(三次機能)を有する成分を含む食品として特定保健用食品があります。特定保健用食品には許可マークが付されており、オリゴ糖もその一つです。許可マークのあるオリゴ糖入り食品を使うのも一つの方法です。ただ使いすぎには注意してください。おなかがゆるくなったりします。

 本日の一品は砂糖の代わりにオリゴ糖を使った料理を紹介します。次回は食物繊維についてお話しします。ではお元気で。

本日の一品

画像

 レッドスムージー

<材料 1〜2人分>

トマト1個120グラム、イチゴ5粒60グラム、リンゴ40グラム、オリゴ糖(市販)5グラム、ヨーグルト80グラム(市販の1個)

<作り方>

トマトはへたを取り除き、一口大に切る。イチゴはへたを取り除く。リンゴは皮をむいて一口大に。すべての材料をミキサーに入れて滑らかになるまで混ぜる

<栄養量>

127キロカロリー、タンパク質4.3グラム、脂質2.6グラム、糖質24グラム、食物繊維2.6グラム、カルシウム115ミリグラム、ビタミンC57ミリグラム、葉酸91マイクログラム

【関連記事】〈味な提言〉(1) 平均寿命と健康寿命 元気で長生き 食生活から

【関連記事】〈味な提言〉(2) 食品の機能 栄養・嗜好・生体調節

【関連記事】〈味な提言〉(3) 食品の機能(嗜好機能) おいしさ決める要素

【関連記事】〈味な提言〉(4) 食品由来の成分 香り、味 一体化し風味に

【関連記事】〈味な提言〉(5) うま味成分 伝統の味 和食の原点

【関連記事】〈味な提言〉(6) 味の相互作用 異なる成分で味増強、相殺

【関連記事】〈味な提言〉(7) 食品の色成分(色素) 熱や酸で異なる性質

【関連記事】〈味な提言〉(8) 食品の生体調節機能 フィトケミカルで免疫力強化

【関連記事】〈味な提言〉(9) だいだい系フィトケミカル 感染症や風邪に効果期待

【関連記事】〈味な提言〉(10) 黄色系フィトケミカル 毛細血管補強の作用

【関連記事】〈味な提言〉(11) 緑系フィトケミカル デトックスや殺菌効果

【関連記事】〈味な提言〉(12) 白系フィトケミカル 消化促進や抗酸化作用

【関連記事】〈味な提言〉(13) 紫系フィトケミカル 目の疲労や白内障に効能

【関連記事】〈味な提言〉(14) 黒系フィトケミカル 抗酸化作用や殺菌効果

【関連記事】〈味な提言〉(15) 腸内フローラ 善玉や悪玉 割合が大切

【関連記事】〈味な提言〉(17) 食物繊維 善玉菌増え整腸効果

中日新聞広告局 病医院・薬局の求人