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軽症の場合&転院患者の搬送は… 民間救急車利用を

(2018年2月8日) 【中日新聞】【朝刊】【滋賀】 この記事を印刷する

介護タクシー業者 配車システム導入へ寄付募る

「民間救急車」の普及に取り組む高畠さん(左)ら協会関係者=草津市野路町で「民間救急車」の普及に取り組む高畠さん(左)ら協会関係者=草津市野路町で

 増加する救急車の出動要請に民間の力で応えようと、県内の介護タクシー業者が「民間救急車」の利用を呼び掛けている。救急車を呼ぶほどでもない軽症の患者を介護タクシーで病院に運ぶもので、効率的な配車システム導入のためインターネットで寄付を集めている。(野瀬井寛)

 民間救急車は、サイレンを鳴らす緊急走行はできないが、軽いけがで病院に向かう場合や、転院患者の搬送に利用できる。救急車同様にストレッチャーを積めたり、車いすを固定できる車両がある。

 県内では2015年、県内事業者による滋賀福祉輸送協会が設立され、配車依頼を一括して受け付ける電話番号「#7199(ナイキューキュー)」を開設。17年春には8業者が「患者等搬送事業者」などの認定を取得、今は12台が介護タクシー業務の傍ら「民間救急車」として対応している。ただ、職員が電話で各事業者に問い合わせて空車を探すため、配車までに10~20分かかることも多いという。

 そこで導入を目指すのは、スマートフォンを活用して運転手に一斉に照会ができるシステム。経費は120万円で、インターネットで寄付金を集める「クラウドファンディング」を始めた。しかしこれまでで集まったのは約1割にとどまり、このままでは3月5日の締め切りまでに目標額に達するのは難しい状況という。

県内の救急出動回数

 近年、消防局・消防本部の救急車は出動回数が増加。県内では10年前より約16%増え、16年には6万829回に上ったが、救急車の台数は増えていない。出動のうち59%は軽症患者で、県防災危機管理局の吉村正之副主幹は「高齢化も背景にあるが、緊急性の低い患者が頻繁に呼んで問題になっている事例も現場から聞かれる」と言う。

 協会の高畠信也代表理事(53)は「救急車以外にも呼べる車があると多くの方に知ってもらい、本当に必要な人が救急車をすぐに使えるようになってほしい」と強く願う。

 寄付はインターネットのみで受け付ける。「FAAVO滋賀 介護タクシー」で検索。(問)滋賀福祉輸送協会=0120(39)7199

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