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愛知麻薬協会創立60周年記念事業 薬物乱用の危険性
 本来、治療に用いる医薬品や医薬品でない薬物を不正に使用する「薬物乱用」は、身体と精神をむしばむ恐ろしい行為です。近年は法律の網をかいくぐる「脱法ドラッグ」も看過できない社会問題となってきました。そんな中、愛知麻薬協会では創立60周年記念事業として、薬物依存体験者の生の声を収録した薬物乱用防止啓発DVDを制作し、8月9日に名古屋市内で上映会を開催。これに先立ち愛知県健康福祉部健康担当局医薬安全課の渡邊、小松両氏に、愛知麻薬協会のお2人が薬物乱用の実態と危険性についてお話を伺いました。

出席者
愛知県健康福祉部健康担当局医薬安全課 主幹 渡邊 郁男氏
愛知県健康福祉部健康担当局医薬安全課 主幹 小松 公恵氏

聞き手
愛知麻薬協会 実務委員、株式会社メディセオ 富田 行美氏
愛知麻薬協会 実務委員、中北薬品株式会社 日比 高幸氏

愛知県健康福祉部健康担当局医薬安全課 渡邊、小松主幹に聞く

愛知県健康福祉部健康担当局医薬安全課 主幹 渡邊 郁男氏 愛知県健康福祉部健康担当局医薬安全課 主幹 小松 公恵氏 愛知麻薬協会 実務委員、株式会社メディセオ 富田 行美氏 愛知麻薬協会 実務委員、中北薬品株式会社 日比 高幸氏

脱法ドラッグの恐ろしさ

富田 初めに薬物乱用の実態についてお聞かせください。
渡邊 平成23年の違法薬物所持・使用による検挙人員は、全国で13,768人となり、86.1%を覚せい剤が占めています。そのうち約55%は暴力団関係者ですが、これに近い割合で一般市民が検挙されていることは重大な事態といえます。
 また、未成年も183人検挙されており、うち29人は中高生です。覚せい剤は再犯性の高い薬物で約60%が過ちを繰り返していることを考えると、若年者の検挙は深刻といえます。
日比 未成年を含め一般市民の使用の背景には、覚せい剤への入門薬物となるゲートウェードラッグが急速に広まっていることも影響しているのではないでしょうか。
渡邊 たとえば大麻については検挙人員の53.8%を20歳代以下の若者が占め、うち約80%が初犯ですから、まさにゲートウェードラッグといえます。近年社会問題化している脱法ドラッグも見逃せません。

富田 脱法ドラッグとはそもそもどういうものなのですか。
小松 薬事法では7月現在77の成分を、人体に危害を及ぼす「指定薬物」として規制し、これらを含有するものについて違法薬物として取り締まりをしています。「脱法ドラッグ」とは指定薬物の規制から逃れるために成分の構造を一部変えた成分を添加したものを指します。最近は、植物片(ハーブ)に違法ドラッグ成分を後から添加したものも多いと聞いています。お香や芳香剤を隠れみのにして販売することが多いため、医薬品の規制がかけられない課題があります。
日比 今後どのような対策がとられるのでしょう。
小松 現在は規制の後追いが続いていますが、成分構造が似ていれば一括して規制・摘発できる「包括指定」の導入が検討され始めたのは大きな前進といえます。また、海外ですでに流通している薬物で違法性があるものについては、国内で流通していなくても先取りをして指定できるなどの「迅速指定」も検討されています。こうした法整備が進めば、取り締まりが進展するものと期待しています。

一般市民も気軽に入手できる怖さ - 渡邊

渡邊 携帯電話やインターネットの普及により薬物が手に入れやすくなったことも、一般市民や未成年の薬物乱用に手を貸しているといえます。携帯電話や電子掲示板などを利用してやり取りするなど、巧妙な手口が目立っています。
 薬物といえば、多重受診による「向精神薬」の入手もそうです。医師としては症状を訴える患者さんに薬を処方するのは当たり前ですから、これらを防ぐため医師会、薬剤師会、警察、私共など関係者が情報交換し防止に努めております。

安易な気持ちが常習性につながる - 小松

小松 法整備はもちろん重要ですが、脱法ドラッグにしろ向精神薬にしろ、薬物乱用がいかに恐ろしいものであるか一般の方に正しく理解してもらうことが何より大切といえます。特に若い人は興味本位だったり、仲間はずれになるのが嫌だったりするなど、安易な気持ちで手を出す傾向が強いですからね。合法ハーブや脱法ドラッグ等として販売されている製品はどのような物質が含まれているか不明なものが多く、合法であるとは限りません。人体に極めて有害な物質が含まれているものもあり、大変危険ですので絶対に使用しないでください。健康被害も深刻です。名古屋市内では、脱法ドラッグによると疑われる死亡事例まで発生しています。
日比 啓発活動がいかに重要かということですね。
渡邊 現在、麻薬等の撲滅を目指し、国をあげた多彩な啓発活動が繰り広げられており、文部科学省でも薬物乱用防止教室への取り組みが始まっています。こうした国の取り組みとともに、家庭や地域社会においても薬物乱用者を出さないための啓発に取り組んでいただきたいと思います。
富田 このほど私たち愛知麻薬協会では、創立60周年記念事業として薬物乱用防止啓発DVDを制作し、上映会を開催します。DVDでは薬物依存体験者の生々しい声が収録され、軽い気持ちで始めた薬物が人生を破綻させてしまうさまがリアルに伝わってきます。ぜひ多くの方に見ていただき、薬物乱用の恐ろしさを知る機会になればと願っております。

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