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中日新聞 広告局 企画・特集

世界に広がる、日本式の内視鏡診断・治療
名古屋大学 消化器内科学 後藤秀実教授に聞く
 9月5日(土)・6日(日)、名古屋スパイラルタワーズにおいて「中日健康フェア2015」が開催されます。当日は医療・健康に関する多彩な講座を予定しており、最新の情報や正しい知識を得る絶好の機会となります。これに先立ち、特別講座の講師である名古屋大学 消化器内科学・後藤秀実教授に、テーマとなる「内視鏡検査・治療」についてお話をお聴きしました。

中日健康フェア2015特別講座

名古屋大学 消化器内科学 後藤秀実教授

世界の現状が教える日本の恵まれた環境

 ―先生はベトナムやミャンマーへの積極的な医療支援に取り組んでおられるそうですね。

 後藤 ベトナム、ミャンマーに、内視鏡診断・治療の知識や技術を修得するトレーニングセンターを開設し、医師や看護師を派遣したり、向こうの医師に名古屋大学病院で研修を受けてもらっています。いずれはASEAN諸国に日本式の内視鏡診断・治療を広げていきたいと思っています。

 ―ベトナム、ミャンマーの現状をご覧になっていかがですか?

 後藤 現在、ASEAN諸国は驚異的な経済成長を遂げていますが、医療の現状については日本の比ではなく惨めな状況です。内視鏡治療を受けるために何百キロも離れた地から来られる患者さんも珍しくなく、連日100人、200人待ちの状態が続いています。それだけ日本式の内視鏡診断・治療技術が卓越しているということですが、こうした光景を目の当たりにした後、日本に戻ると複雑な心境になります。日本ではいつでも誰でも内視鏡検査を受けることができ、異常が見つかれば内視鏡を用いて治療もできます。その恵まれた機会を生かさず、早期発見・早期治療に結びつかないケースがあまりに多すぎるからです。

内視鏡検査を楽に受けるために

 ―内視鏡検査は苦しいというイメージが強いですからね。

 後藤 敬遠されがちな内視鏡検査ですが、胃部については精度が高くなってきた鼻から入れる「経鼻内視鏡」の普及で、楽になったという声が聞けるようになりました。大腸については、カメラを内蔵したカプセルを飲み込んでもらい、カプセルが消化管を移動する間に内部を撮影して、体外に画像データを送信する「カプセル内視鏡」が登場しました。ほかに腸内に内視鏡を挿入せず、CT検査で得られた画像をコンピューター処理することで大腸内を観察できる「CTコロノスコピー」という検査も普及しています。

 内視鏡検査がどうしても苦手という方は、静脈麻酔で検査を受けることもできますので、医師と相談しながら納得できる方法を選んでほしいと思います。かつて内視鏡検査でネガティブな体験をしたり、まだ一度も受けたことのない人は、どうしても検査や病気に対する恐怖心が先立ってしまうと思いますが、定期的に受けていれば検査にも慣れますし、手遅れという病気への恐怖心もなくなるものです。検査で異常がなかったときの晴れやかな気持ちを思い浮かべ、定期的に内視鏡検査を受けてほしいと思います。

 ―胃がん、大腸がんは日本人のがんの中でもっとも多いのですが、「がん」治療も内視鏡でできるのですか?

 後藤 胃がんも大腸がんも早期発見であれば、開腹手術ではなく患者さんの身体的負担が少ない内視鏡治療が選択できます。近年普及してきた「ESD(内視鏡的粘膜剥離術)」は、がんが深くまで浸潤していなければ、横に4センチに広がった大腸がんでも、開腹しないで内視鏡で一度に切除することができます。いずれも早期治療であれば完治する可能性が高いのですが、早期には特定の自覚症状がありません。内視鏡検査が早期発見・早期治療に貢献するもっとも有効な手段なのです。

難治性がんの診断・治療にも高まる期待

 ―日本式の内視鏡診断・治療はどれほど進んでいるのですか。

 後藤 胃と大腸はもちろん、小腸を含む全消化管の検査ができます。最新機器としては、通常の数十倍~百倍に拡大して観察できる「拡大内視鏡」や、ハイビジョン技術が導入された「高画質内視鏡」が普及してきており、鮮明な画像によって正確な診断ができるようになりました。

 がんの広がりの診断とともに必要となるのが、どこまで深くがんが浸潤しているかですが、これについては、組織の内部を観察できる「EUS(超音波内視鏡)」という機器が役に立ちます。従来の内視鏡では観察が難しかった膵臓、胆のう、胆道の精密検査もこれでできるようになりました。しかも観察だけでなく、組織の細胞まで採取できるので、より正確な診断のもと治療計画を立てるのにも役立っています。

 ―小腸と大腸はカプセル内視鏡が保険適用となっています。

 後藤 小腸については、口からも肛門からも遠いため、検査が困難で異常を特定するのが難しい臓器でしたが、カプセル内視鏡で負担のない検査ができ、適切な処置ができるようになりました。今回の健康フェアの講座では、世界の最先端を走っている日本式の内視鏡診断・治療について紹介することで、その恩恵を受けられる恵まれた環境について多くの方に知っていただきたいと思います。そして、がんの早期発見・早期治療につながる内視鏡検査について関心を高めていただけますことを願っております。

<企画・制作>中日新聞広告局

中日健康フェア 9月5日(土)・9月6日(日) 10:00~17:00 名古屋医専 総合校舎 スパイラルタワーズ(名古屋市中村区名駅4-27-1) 後藤秀実先生による講演は 世界に広がる、日本式の内視鏡診断・治療 時間:9月5日(土)10:00~11:30 事前申込制 会場:スパイラルタワーズ4階 大ホール この講座の事前申し込みは締め切りました。当選の方には受講券を発送させていただきます。席に余裕があれば当日入場も可能です。