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第195回

島の達人

2015年8月3日

 3日間の夏休みを取って、八丈島で過ごしました。
 目的は「第4回福八夏休み子どもキャンプ」。福島の子どもたちを、豊かな自然の中で過ごさせてあげようという催しです。私は役に立たないボランティアだけど、一人では味わえない体験ができるので、2年目から毎年、部分的に参加させてもらっています。
 磯や岸壁でのシュノーケル、銛突き。無人島探検。急峻な沢を上って八丈大滝の滝つぼでの遊泳。夜は、総勢50人のバーベキューや夜釣り、島民との交流会。
 プログラムの半分ほどしか参加できなかったけれど、島の夏を満喫しました。

高さ10メートルの岩壁から

 滝つぼで泳ぐときは、登山路の先にある高さ5メートルほどの岩場から一気に飛び込むのが「一人前」の証明なのですが、すごかったのが、地元のママさんボランティア・穂子(ほこ)ちゃんでした。

 靴を脱ぎ、滝の横の滑りやすい岩壁をするすると登って、あっという間に高さ10メートルほどのところへ。子どもたちが「穂子ちゃーん」と声援を送る中、ゆっくりと座って展望を楽しんだ後、おもむろに立ち上がり、滝つぼを眺め、そのままドボーン。水面に浮かび上がると、仰向けに浮いたままゆっくりと風景を楽しんで・・・。一連の動作が、自然の中に溶け込んでいる感じで、「遊びの年季が違う」とうなりました。


滝つぼへのダイブの瞬間

 穂子ちゃんは社会福祉協議会のヘルパーさん。本職とは別に毎月、精神障害の人や仲間たちと一緒に料理を作ったり、海に遊びにいったりしているそうで、とても活動的な方です。  
 3頭のヤギを飼っていて、その餌やりを見せてもらいました。
 山道でヤギの好きな草木を刈り取って、軽乗用車のトランクに載せ、一日に何度も運ぶのです。
 さまざまな不便さを苦にせず、お金をかけずに、島暮らしを楽しんでいる様子が、とても素敵でした。


3頭のヤギを世話する穂子ちゃん

 キャンプにかかわる地元ボランティアには、こうした達人がたくさんいて、子どもたちのワイルドな体験を支えています。

 毎年参加する子たちは、小学校高学年から中学生の年代が多いのですが「島で下宿して、八丈高校に進学したい」と本気で考える子もいるそうです。福島の異常事態が続く中、この島に「第二のふるさと」を求める気持ち、よく理解できます。


魚がいっぱいの磯遊び 

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執筆

安藤 明夫

編集委員

生きがい、生活習慣病予防、心の健康・・・医療記者としての取材体験を自分自身の「これから」に重ねて、つづっていきます。